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結論から:
- 資格欄は 正式名称で「○○免許 取得」「○○検定 合格」 と書く。「日商簿記2級」は略称で、適切な例は「日本商工会議所主催 簿記検定2級」(ハローワーク「応募書類の作り方」)
- 順番は古い順でもよいが、応募先へのアピール力の高い順 が公式に推奨されている。多数あるなら職務に関係するものを選ぶ
- 勉強中・1次合格のみ・失効済みも、その旨を明示すれば書ける。記載例は「※ 現在、○○資格の取得に向けて勉強中です。」
- 民間資格も書ける。ただし「公認心理師」や「心理師」の文字、合格していない等級の「技能士」は 法律で名称が制限されている ので使わない
この記事は、厚生労働省・ハローワークの公開資料、各資格の実施団体の公式ページ、e-Gov法令検索の条文だけで書いています。
この記事の信頼性
- 調査日:2026年10月5日
- 情報源:ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方」、厚生労働省履歴書様式例と労働政策審議会資料、各資格の実施団体の公式ページ、e-Gov法令検索(記事末尾の出典一覧)
- 執筆者:「デジタル資格ナビ」編集部。評価や有利不利の記述は、公的資料に書かれている範囲にとどめています
「免許・資格」欄はどんな欄か:厚生労働省の履歴書様式例
現在、厚生労働省が推奨している履歴書は 「厚生労働省履歴書様式例」 です。ハローワークのページには「令和2年7月に同協会(一般財団法人日本規格協会)が、JIS規格の解説の様式例から履歴書の様式例を削除したため、厚生労働省において…新たな履歴書様式例の検討を行い…作成しました」とあります(https://www.hellowork.mhlw.go.jp/member/career_doc01.html)。厚生労働省の資料には、この様式例に「法的拘束力はない」と明記されています(https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000769679.pdf)。
様式例(https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kouroushourirekishoA4.pdf)の「免許・資格」欄は 「年」「月」「免許・資格」の3列 です。書くのは「いつ」「何を」の2点です。
書き方の基本ルール4つ(ハローワーク「応募書類の作り方」より)
ハローワークインターネットサービスのパンフレット「応募書類の作り方 1.履歴書」(https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/oubosyorui_pamphlet_01.pdf)に、免許・資格欄のルールがまとまっています。
1. 正式名称で書く(略称・略号を使わない)
「学校名・企業名・資格名などの固有名詞は正式な名称・表示で記載します」。対照表では、資格名の 適切でない例が「日商簿記2級」、適切な例が「日本商工会議所主催 簿記検定2級」 です。年号も「R元年」ではなく「令和元年」と書きます。
2. 「○○免許 取得」「○○検定 合格」の形が基本
「免許・資格は、『○○免許 取得』、『○○検定 合格』のように記載することが基本です」。巻末の記載例では「普通自動車第一種運転免許 取得」「日本商工会議所主催 簿記検定2級 合格」「TOEIC700 点 取得」の3行が並んでいます。免許は「取得」、検定試験は「合格」、スコア型は「○点 取得」が公式例の形です。
3. 順番はアピール力の高い順でよい
「古い順に記載する方法もありますが、応募先企業に対するアピール力の高い順から記載することをお勧めします。多数の資格を有する場合は、応募先の職務に関係するものを選んで記載します」。年月順でなければならない決まりはありません。
4. 勉強中・1次合格・失効済みも、明示すれば書ける
「既に失効したもの、勉強中のもの、1次試験のみ合格、2次試験待機中などでも、意欲や能力のアピールになりますので、その旨を明示の上で記載しましょう」。記載例は 「※ 現在、○○資格の取得に向けて勉強中です。」 で、年月欄を空けて欄の最後に置く形です。資格がなくても、通信教育などで「自主的に能力開発に努めた経歴」や「※パソコン(Word、Excel)を実務で操作可能」のような技能の付記は書けるとされています。
主な資格の正式名称:実施団体の公式ページで確認した13件
よく履歴書に書かれる資格の名称を、実施団体の公式ページで確認しました。「書き方の例」は上のルール(正式名称+取得/合格)に当てはめたものです。確認したURLは表の下にあります。
| 通称 | 公式ページ上の名称(実施団体) | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 日商簿記2級 | 日商簿記検定試験(日本商工会議所) | 日本商工会議所主催 簿記検定2級 合格 |
| ITパスポート | ITパスポート試験・国家試験(情報処理推進機構 IPA) | ITパスポート試験 合格 |
| FP2級 | ファイナンシャル・プランニング技能検定・国家検定。合格者は等級付きで「ファイナンシャル・プランニング技能士」と名乗れる(日本FP協会/金融財政事情研究会) | 2級ファイナンシャル・プランニング技能士 取得 |
| 危険物乙4 | 危険物取扱者。免状は甲種・乙種・丙種で、乙種第4類(消防試験研究センター) | 乙種第4類危険物取扱者免状 取得 |
| 英検 | 実用英語技能検定(日本英語検定協会) | 実用英語技能検定2級 合格 |
| TOEIC | TOEIC Listening & Reading Test。結果はスコア表示(国際ビジネスコミュニケーション協会 IIBC) | TOEIC Listening & Reading Test ○○○点 取得 |
| 宅建 | 宅地建物取引士資格試験(不動産適正取引推進機構) | 宅地建物取引士資格試験 合格 |
| 衛生管理者 | 第一種衛生管理者/第二種衛生管理者。労働安全衛生法に基づく免許試験(安全衛生技術試験協会) | 第一種衛生管理者免許 取得 |
| 行政書士 | 行政書士試験(行政書士試験研究センター) | 行政書士試験 合格 |
| 社労士 | 社会保険労務士試験(全国社会保険労務士会連合会 試験センター) | 社会保険労務士試験 合格 |
| 個人情報保護士 | 個人情報保護士認定試験(全日本情報学習振興協会) | 個人情報保護士認定試験 合格 |
| MOS | マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)。「MOS 365」「MOS 2019」などバージョンがある(オデッセイ コミュニケーションズ) | マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 365 合格 |
| 普通免許 | 普通自動車免許。第一種免許の一つ(道路交通法84条) | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
名称の確認元:日商簿記(https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping)、ITパスポート(https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/ip.html)、FP技能検定(https://www.jafp.or.jp/exam/about/)、危険物取扱者(https://www.shoubo-shiken.or.jp/kikenbutsu/)、英検(https://www.eiken.or.jp/eiken/)、TOEIC(https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr.html)、宅建(https://www.retio.or.jp/exam/exam_detail.html)、衛生管理者(https://www.exam.or.jp/introduction/h_shokai502)、行政書士(https://gyosei-shiken.or.jp/)、社労士(https://www.sharosi-siken.or.jp/)、個人情報保護士(https://www.joho-gakushu.or.jp/piip/)、MOS(https://mos.odyssey-com.co.jp/)、運転免許(https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105)。
合格と資格取得が別の資格 には注意が要ります。危険物取扱者は、消防試験研究センターのよくある質問に「乙種危険物取扱者の資格は、免状の交付を受けなければ取得したことになりません」とあるので、免状交付前は「試験 合格」、交付後は「免状 取得」です(https://www.shoubo-shiken.or.jp/faq/index_kiken.html)。宅建も「試験に合格し、…資格登録を受け、かつ、…宅地建物取引士証の交付を受けた者」が宅地建物取引士と定義されているため、合格だけなら「試験 合格」、登録後は「宅地建物取引士 登録」です。
難易度や合格率は、危険物乙4の合格率、ITパスポートの合格率、FP3級・2級の合格率の各記事で公式統計をもとに整理しています。
取得日は何の日付を書く?年号のそろえ方
「年」「月」の欄に どの日付を書くかを定めた公的な決まりは見つかりません。実務上の目安は、証明を求められたときに出す書類と日付をそろえることです。免許なら免状・免許証の交付年月、検定なら合格証書の年月(FP技能検定は「学科試験と実技試験、両方に合格すると合格証書が発行され」る)を書けば、書類と食い違いません。
年号は「R元年」ではなく「令和元年」のように略さず、西暦か和暦かは 学歴・職歴欄とそろえます(西暦・和暦の指定は公的資料にはありません)。
「書かないほうがいい資格」はあるのか:公的資料で言えること
「この資格を書くと不利」という評価は公的資料に書かれていないので、本記事でも断定しません。言えるのは次の2点です。
1つ目は「選ぶ」こと。 ハローワークは「多数の資格を有する場合は、応募先の職務に関係するものを選んで記載します」としています。失効済みでも「その旨を明示の上で」書けるので、消す必要はありません。
2つ目は、法律で名称が制限されている書き方をしないこと。 これは評価ではなく、書いてはいけない書き方です。
- 「公認心理師」「○○心理師」。 公認心理師法44条は「公認心理師でない者は、公認心理師という名称を使用してはならない」「公認心理師でない者は、その名称中に心理師という文字を用いてはならない」と定め、違反は49条で「三十万円以下の罰金」の対象です(https://laws.e-gov.go.jp/law/427AC1000000068)。民間の心理資格に「心理師」の字を足すのは、この条文に触れます。
- 合格していない等級の「技能士」。 職業能力開発促進法50条は、技能士と称するときは「その合格した技能検定に係る職種及び等級…を表示してするものとし、合格していない技能検定に係る職種又は等級を表示してはならない」「技能士でない者は、技能士という名称を用いてはならない」と定めています(日本FP協会による抄録、https://www.jafp.or.jp/exam/about/)。3級合格なら「3級ファイナンシャル・プランニング技能士」で、等級なしの「FP技能士」とは書けません。
- 登録・交付前の「士」「免状」。 前の節の宅建・危険物のように、段階に合った語を使います。
民間資格(心理カウンセラー系など)はどう書く?
民間資格を書くこと自体は問題ありません。ハローワークのパンフレットは国家・公的・民間で書ける書けないを分けていません。書き方は同じで、認定団体が定めた資格名をそのまま、認定団体名を添えて 書きます。「心理カウンセラー 取得」のような職名だけでは何の資格か伝わらず、正式名称のルールにも沿いません。
心理カウンセラー系は、前の節の公認心理師法44条が直接関わる分野です。たとえばSARAスクールの福祉心理講座で取れる「福祉心理カウンセラー(日本メディカル心理セラピー協会認定)」は、この名称のまま書けば問題ありませんが、「福祉心理師」と書き換えると44条2項に触れます。取得済み・2資格同時・受講中(取得見込み/受験予定)・介護の公的資格との併記の記載例は福祉心理カウンセラーの履歴書の書き方の記事に、心理カウンセラー資格の種類と国家資格との違いは心理カウンセラー資格の種類と取り方の記事にまとめています。
記載例:免許・資格欄の並べ方
ここまでのルールを3列に当てはめた例です(年月は仮の数字)。事務職に応募する想定で、アピール力の高い順に並べ、勉強中のものは※書きで最後に置いています。
| 年 | 月 | 免許・資格 |
|---|---|---|
| 2024 | 11 | 日本商工会議所主催 簿記検定2級 合格 |
| 2025 | 6 | マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 365 合格 |
| 2019 | 3 | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
| 2026 | 3 | 福祉心理カウンセラー(日本メディカル心理セラピー協会認定) 取得 |
| ※ 現在、ITパスポート試験の合格に向けて勉強中です。 |
並び順の根拠は「アピール力の高い順から記載することをお勧めします」、※書きの根拠は「勉強中のもの…その旨を明示の上で記載しましょう」(いずれもハローワークのパンフレット)です。
まとめ:正式名称・取得か合格か・順番の3点
- 正式名称+「取得」または「合格」。略称・略号は使わず、年号も略さない
- 順番は アピール力の高い順 でよく、多数あれば職務に関係するものを選ぶ。勉強中・1次合格・失効済みも明示すれば書ける
- 取得日に公的な定義はないので、免状・合格証書の年月にそろえる
- 民間資格も書けるが、「心理師」「公認心理師」、合格していない等級の「技能士」は法律で名称が制限 されているので使わない
心理カウンセラー系の民間資格を履歴書に書くつもりの人は、福祉心理カウンセラーの記事で記載例と国家資格との位置づけを先に確認してください。
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出典
いずれも2026年10月5日取得。
- ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」(https://www.hellowork.mhlw.go.jp/member/career_doc01.html)、「応募書類の作り方 1.履歴書」PDF(https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/oubosyorui_pamphlet_01.pdf)、厚生労働省履歴書様式例 A4 PDF(https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kouroushourirekishoA4.pdf)
- 厚生労働省「履歴書の様式例の作成について」労働政策審議会安定分科会資料(https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000769679.pdf)、公正採用選考特設サイト「採用選考の具体的な方法」(https://kouseisaiyou.mhlw.go.jp/methods.html)
- e-Gov法令検索:公認心理師法(https://laws.e-gov.go.jp/law/427AC1000000068)、道路交通法(https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105)
- 各資格の実施団体ページは「主な資格の正式名称」の表の下に一覧
