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「インテリアコーディネーター 資格」で検索すると、2種類のものが同じ画面に並びます。
1つは、公益社団法人インテリア産業協会が年1回実施する「インテリアコーディネーター資格試験」。もう1つは、通信講座を修了して在宅の試験で取る「インテリアデザイナー」「インテリアアドバイザー」のような民間資格です。
この2つはまったく別の制度です。ところが紹介サイトによっては、後者を「インテリアコーディネーターの資格が取れる講座」のように書いているものがあります。ここを混同したまま申し込むと、目的と結果が食い違います。
この記事では、両方を主催団体の公式サイトで確認し、試験の中身・合格率・費用・位置づけを並べます。そのうえで、あなたの目的ならどちらを選ぶべきかを正直に書きます。
この記事の結論(先に3つだけ)
- 業界で働く肩書きとして通用させたいなら、インテリア産業協会の資格試験一択です。年1回・一次CBT+二次実技・通算合格率25.4%(第43回)。受験料14,850円+登録料14,300円、5年ごとに更新が要ります
- 諒設計の「インテリアデザイナー」講座で取れるのは、日本デザインプランナー協会の民間資格です。インテリアコーディネーターの称号は得られません。在宅受験・随時・合格基準70%で、受講料は59,800円/79,800円です
- 2026年度のインテリアコーディネーター資格試験は、申込が締め切られています(申込期間7月15日〜8月31日、延長分も9月4日で終了)。今から目指すなら次回は2027年度です
この記事の調べ方
- 調査日:2026年9月24日
- 調査対象①:公益社団法人インテリア産業協会(受験概要・受験要項PDF・登録更新・第40〜43回の試験結果PDF)
- 調査対象②:日本デザインプランナー協会(インテリアデザイナー/インテリアアドバイザーの受験概要)
- 調査対象③:諒設計アーキテクトラーニング・ユーキャン・ハウジングエージェンシー(HIPS)の各公式サイト(料金・期間)
- 数値はすべて出典元の表記をそのまま掲載しています。スクールの自社調べの合格率・満足度は使っていません
- 執筆者:「デジタル資格ナビ」編集部
まず整理:「インテリアコーディネーター」の資格は1つしかない
「インテリアコーディネーター」という称号を名乗れる資格は、公益社団法人インテリア産業協会の資格試験に合格し、登録した人に付与されるものだけです。受験要項にはこう書かれています。
二次試験の合格者は、合格年度の定められた期日(初回登録期日)までに初回登録手続き(登録申請および登録料の支払い)を完了することで、協会認定のインテリアコーディネーターとして登録されます。登録手続き完了者にはインテリアコーディネーターの称号が付与されるとともに、その証としてインテリアコーディネーター証(カード型の資格登録証)が交付されます。
(公益社団法人インテリア産業協会「第44回 受験要項」 https://www.interior.or.jp/assets-before/examination/ic/apply/pdf/IC_exreq.pdf)
国家資格ではありません。ただし公益社団法人が実施し、登録制・5年更新制で管理されている資格です。
一方、通信講座で取れる「インテリアデザイナー」「インテリアアドバイザー」は、日本デザインプランナー協会という別の団体の、別の名称の民間資格です。この記事では前者を「IC試験」、後者を「在宅の民間資格」と呼び分けます。
| IC試験(インテリアコーディネーター資格試験) | 在宅の民間資格(インテリアデザイナー等) | |
|---|---|---|
| 主催 | 公益社団法人インテリア産業協会 | 日本デザインプランナー協会 |
| 得られる称号 | インテリアコーディネーター | インテリアデザイナー/インテリアアドバイザー |
| 実施回数 | 年1回 | 随時(試験期間の制限なし) |
| 受験方法 | 一次:全国のCBT会場/二次:全国12地域の会場 | 在宅受験(問題が郵送され、解いて返送) |
| 合格率 | 通算 25.4%(第43回) | 非公表 |
| 受験料 | 14,850円(基本タイプ) | 各10,000円 |
| 更新 | 5年ごと(更新料あり) | 記載なし |
※2026年9月24日時点の各公式サイト表記
IC試験の中身:一次はCBT、二次は製図とプレゼン
第44回(2026年度)の受験概要から、試験の構造を整理します。
| 項目 | 一次試験 | 二次試験 |
|---|---|---|
| 試験日 | 2026年9月15日〜10月15日(申込時に希望日時を1つ選択) | 2026年12月6日(日) |
| 時間 | 120分 | 180分(事前説明15分を除く) |
| 科目 | 学科・全36問 | 実技・2課題 |
| 方式 | CBT(テストセンターのパソコンで解答選択式) | 筆記式(プレゼンテーション・論文によるインテリア計画の提案) |
| 試験地 | 全国47都道府県 | 北海道・岩手・宮城・群馬・東京・愛知・石川・大阪・広島・香川・福岡・沖縄の12地域 |
| 受験資格 | 年齢・性別・国籍・学歴・職業・経験は問いません | 過去3年以内に一次試験に合格していること |
| 合否通知 | 11月中旬 | 2月中旬 |
※出典:公益社団法人インテリア産業協会「受験概要」(https://www.interior.or.jp/examination/ic/overview/)
一次の審査範囲は、インテリアの歴史、コーディネーションの計画、インテリアエレメント、構造・構法と仕上げ、環境と設備、表現、関連法規など9項目です。二次は平面図や立面図などの図面を手描きで仕上げる課題と、論文で、持ち込める製図用具(三角スケール・勾配定規・色鉛筆18本以内など)まで受験概要に指定されています。
受験料は3タイプ。一次だけ合格すると3年間は免除される
| 受験区分 | 受験料(税込) | こういう人向け |
|---|---|---|
| ① 基本タイプ(一次→二次) | 14,850円 | 同じ年度で一気に取りたい |
| ② 一次試験<先取り>タイプ | 11,550円 | 今年は一次だけ受けたい(合格しても同年度の二次は受けられない) |
| ③ 二次試験<一次免除>タイプ | 11,550円 | 過去3年以内に一次に合格している |
一次に合格して二次に落ちた場合、翌年度から3年間は一次が免除されます。二次だけを受け直せるので、1年目で一次を確実に取っておく戦略も成り立ちます。
なお、基本タイプで一次に落ちた場合、二次は受けられず受験料の一部返金もありません。
合格率:一次34%、二次57%、通算25%
協会は毎年、回ごとの結果をPDFで公開しています。直近4回分を並べました。
| 回(年度) | 一次 受験者 | 一次 合格率 | 二次 受験者 | 二次 合格率 | 資格取得対象受験者※ | 通算合格率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 第43回(2025) | 6,023人 | 34.0% | 2,870人 | 56.6% | 6,387人 | 25.4% |
| 第42回(2024) | 6,619人 | 33.1% | 3,181人 | 55.5% | 7,101人 | 24.9% |
| 第41回(2023) | 7,746人 | 35.0% | 3,577人 | 56.9% | 8,156人 | 24.9% |
| 第40回(2022) | 8,669人 | 34.2% | 3,795人 | 57.8% | 8,943人 | 24.5% |
※協会の定義で「一次・二次の試験を通じて、当該年度に資格取得まで目指した受験者」。出典:インテリア産業協会「試験結果」(https://www.interior.or.jp/examination/ic/result/)および各年度結果PDF
数字の読み方は2つあります。
- 一次で3人に2人が落ちる。ここが最初の壁です。ただし選択式なので、範囲を押さえれば独学でも届く水準だと言えます
- 二次は受験者の半数強が合格。一次を通った人だけが受ける試験なので、母集団の水準は高めです。それでも4割は落ちます。手描きの図面とプレゼンは、独学だと添削がないぶん対策しにくい部分です
受験者は4年で3割減っている
受験者数は第40回の8,943人から第43回の6,387人へ、4年で約29%減っています。一方で合格率は24〜25%でほぼ動いていません。受験者が減っても合格しやすくなってはいない、というのが数字から言えることです。
第43回の合格者は39歳以下が68.0%(協会の結果PDF)。若い世代が多数を占める試験です。
資格を「持ち続ける」費用:登録料と5年更新
IC試験は合格して終わりではありません。登録しないと称号は付与されず、登録後も5年ごとに更新が必要です。
| 項目 | 金額(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| 初回登録料 | 14,300円 | 合格年度の期日(2027年2月末)までに手続き |
| 資格有効期限 | ― | 初回登録から5年間 |
| 更新登録料(5年目・10年目) | 20,900円 | 更新登録費+研修費。eラーニングまたはレポート課題の更新研修あり |
| 更新登録料(15年目以降) | 14,300円 | 更新登録費のみ |
※出典:インテリア産業協会「IC登録・更新」(https://www.interior.or.jp/license/ic_explain)
更新期日までに手続きをしないと「原則として資格有効期限をもって資格は失効します」と明記されています。受験料14,850円+登録料14,300円=29,150円が取得時の最低費用で、その後10年持ち続けると更新料が2回で41,800円かかります。
在宅で取れる「インテリアデザイナー」は何が違うのか
ここからが、検索結果で混ざりやすいもう一方の話です。
諒設計アーキテクトラーニングの「インテリアデザイナーW資格取得講座」で取得できるのは、日本デザインプランナー協会が主催する「インテリアデザイナー」と「インテリアアドバイザー」の2資格です。講座ページには次のように書かれています。
| 項目 | インテリアデザイナー | インテリアアドバイザー |
|---|---|---|
| 主催団体 | 日本デザインプランナー協会 | 日本デザインプランナー協会 |
| 受験資格 | 特になし | 特になし |
| 受験料 | 10,000円(税込) | 10,000円(税込) |
| 受験方法 | 在宅受験、期日までに解答用紙を提出 | 在宅受験、期日までに解答用紙を提出 |
| 合格基準 | 70%以上の正答率 | 70%以上の正答率 |
※出典:諒設計アーキテクトラーニング「インテリアデザイナー資格取得講座」(https://www.designlearn.co.jp/interior/)
協会側のページで確認すると、2資格の「受験概要」は資格名以外まったく同じ文言でした。
インテリアデザイナーとして幅広い知識を有していることを認定します。家具や照明などのインテリアに関する商品知識の他、販売や技術等に関して幅広い基礎知識が問われます。
(日本デザインプランナー協会 https://www.designshikaku.net/interia/interior01/)
協会サイトにはさらに、次の記載があります。
- 「試験期間・受験申込み期間がなくなり、いつでも検定試験を受けられるようになりました」
- 受験の流れ:申込 → 1週間以内に試験問題を郵送 → 解いて返送 → 到着後10日前後で合否照会
- 当協会指定の認定講座:SARAスクールジャパン/諒設計アーキテクトラーニング(この2つのみ)
- 「当協会は…テキストの販売は行っておりません」
- 認定カード・認定証は各5,500円(有料)
つまり、試験は在宅・随時・選択式ではなく解答用紙を郵送する方式で、対策教材は認定講座しかないという構造です。IC試験のような会場試験・製図課題・合格率の公表はありません。
編集部の見解:この講座で「インテリアコーディネーターの資格が取れる」わけではありません。得られるのは別団体の別名称の民間資格です。ただし、これは「価値がない」という意味ではなく、「用途が違う」という意味です。用途の違いは次の章で整理します。
諒設計の講座の料金と期間
| コース | 受講料 | 受講期間 | 添削 | 試験 |
|---|---|---|---|---|
| 基本講座 | 59,800円 | 6ヶ月(最短2ヶ月) | 5回 | 各自で在宅受験(受験料10,000円×2) |
| スペシャル講座 | 79,800円 | 6ヶ月(最短2ヶ月) | 5回+卒業課題1回 | 試験免除で2資格認定 |
| スペシャル講座オンライン | 79,800円 | 6ヶ月(最短1ヶ月) | 5回+卒業課題1回 | 試験免除・紙教材なし |
※2026年9月24日時点の公式サイト表記。すべて税込
基本講座は受験料20,000円を足すと79,800円になり、スペシャル講座と同額です。この「総額は同じ」という構造は、諒設計の全講座に共通で、料金の検証記事で詳しく扱っています。
公式サイトには「初学者92%」(23年受講生アンケート回答)という記載があります。合格率・満足度もページに載っていますが、いずれもスクールの自社調べなので、この記事では扱いません。
費用で比べる:IC試験の対策講座と、在宅の民間資格
IC試験は独学でも受けられますが、二次の製図・論文は添削のある講座を使う人が多い試験です。公式サイトで料金を確認できた講座を並べます。
| ルート | 講座受講料 | 受験料 | 登録料 | 合計 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| ユーキャン「インテリアコーディネーター講座」+IC試験 | 59,000円(一括) | 14,850円 | 14,300円 | 88,150円 | 標準学習期間8ヵ月・添削8回 |
| HIPS「1次試験徹底研究Eラーニング講座」+IC試験 | 154,000円+入学金16,500円 | 14,850円 | 14,300円 | 199,650円 | 2026年7月〜10月(1次対策のみ・2次対策は別講座) |
| 諒設計 スペシャル講座(試験免除) | 79,800円 | 0円 | ― | 79,800円 | 最短1〜2ヶ月 |
| 諒設計 基本講座+在宅試験2つ | 59,800円 | 20,000円 | ― | 79,800円 | 最短3ヶ月 |
※出典:ユーキャン(https://www.u-can.co.jp/インテリアコーディネーター/)、ハウジングエージェンシー(https://www.hips-school.jp/course/ic/c_ic_01_el_hon26.html)、諒設計、インテリア産業協会の各公式サイト。2026年9月24日時点・税込。教材の別売り分・交通費は含みません
ユーキャン経由でIC試験に合格・登録するルートと、諒設計のスペシャル講座は、金額の差が8,350円しかありません。費用だけで選ぶ理由はない、ということです。差が出るのは「何を得るか」と「落ちる可能性があるか」です。
- IC試験ルート:通算合格率25%の会場試験を通過する必要がある。落ちれば翌年まで待つ。得られるのは「インテリアコーディネーター」の称号
- 諒設計ルート:スペシャル講座は課題提出で試験免除。得られるのは「インテリアデザイナー」「インテリアアドバイザー」の民間資格
目的別:あなたはどちらを選ぶべきか
ここは正直に書きます。
業界で働きたい・転職で使いたい → IC試験
住宅メーカー、インテリアショップ、設計事務所などで「インテリアコーディネーター」として働くなら、協会の資格試験以外に選択肢はありません。称号を名乗れるのがこの資格だけだからです。
協会は活躍先として「インテリア関連商品のメーカーやショールーム、インテリアショップ、住宅メーカー、工務店、設計事務所、内装施工業社など」を挙げています(https://www.interior.or.jp/ic/about_ic/)。
対策講座は、公式サイトで料金を確認できた範囲ではユーキャン(59,000円・8ヵ月・添削8回)が最も安価です。年1回の試験なので、2027年度に向けて今から始めるなら時間の余裕はあります。
在宅で基礎を学び、履歴書に書ける肩書きが欲しい → 諒設計
「まず自宅でインテリアの基礎を体系的に学びたい」「会場試験を受ける時間が取れない」「販売職や副業で、何か形に残る肩書きが欲しい」という目的なら、諒設計のインテリアデザイナー講座が合います。
ただし、申し込む前に次の3点は必ず理解してください。
- 取れるのは日本デザインプランナー協会の民間資格で、インテリアコーディネーターの称号ではない
- 試験は在宅・随時・合格基準70%で、合格率は公表されていない。会場試験を通った証明とは性質が違う
- 対策教材は認定講座(SARA・諒設計)にしかなく、独学で受験する現実的なルートはない
この3点を分かったうえで「自宅で学ぶ教材と添削が欲しい」なら、59,800円〜79,800円の価値はあります。民間資格の位置づけそのものについては 「意味ない」と言われる理由を検証した記事 で扱いました。
両方やる、という選択肢
IC試験の対策をしながら、先に諒設計の在宅資格を取っておく、という組み合わせも矛盾しません。ただし諒設計の講座はIC試験の対策講座ではないので、IC試験の合格に直結すると期待して申し込むのは違います。IC試験の対策はIC試験の対策講座で行ってください。
よくある質問
Q. インテリアコーディネーターは国家資格ですか?
国家資格ではありません。公益社団法人インテリア産業協会が実施する資格試験に合格し、登録した人に称号が付与される制度です。登録制・5年更新制で管理されています。
Q. 2026年度の試験にこれから申し込めますか?
申し込めません。第44回(2026年度)の受験申込期間は2026年7月15日〜8月31日で、協会のお知らせによる延長分も9月4日で終了しています。次回は2027年度で、例年7月中旬に申込が始まります。
Q. 受験資格はありますか?
一次試験は「年齢・性別・国籍・学歴・職業・経験は問いません」と明記されています。二次試験は過去3年以内に一次試験に合格していることが条件です。
Q. 諒設計のインテリアデザイナー講座で、インテリアコーディネーターの資格は取れますか?
取れません。取得できるのは日本デザインプランナー協会の「インテリアデザイナー」「インテリアアドバイザー」で、インテリア産業協会の資格試験とは別の制度です。
Q. 諒設計のインテリアデザイナー講座でCADは学べますか?
公式サイトの講座ページに、CADのカリキュラムの記載はありません。CADを学びたい場合は、同じ「建築デザイン・CAD」ジャンルの実践建築CAD建築技術者などの講座になります。CAD講座の検証記事で取れる資格と料金を整理しています。
Q. IC試験の一次だけ合格した場合、翌年はどうなりますか?
翌年度から3年間は一次試験が免除され、「二次試験<一次免除>タイプ」(受験料11,550円)で二次のみを受験できます。3年を過ぎると一次からやり直しです。
まとめ
- 「インテリアコーディネーター」の称号を得られる資格は、公益社団法人インテリア産業協会の資格試験だけ
- IC試験は年1回。一次(CBT・36問・120分)は合格率34.0%、二次(製図・論文・180分)は56.6%、通算25.4%(第43回)
- 受験料14,850円+初回登録料14,300円。5年ごとに更新料20,900円(15年目以降14,300円)
- 2026年度の申込は締切済み。次は2027年度
- 諒設計の「インテリアデザイナー」講座で取れるのは、日本デザインプランナー協会の別の民間資格。在宅受験・随時・合格基準70%。受講料59,800円/79,800円
- 業界で働くならIC試験、在宅で基礎を学んで肩書きを得たいなら諒設計。費用差は小さく、決め手は「何を得るか」

